大鹿村騒動記・検閲編

ぼくが住む大鹿村にはコンビニはなく、隣町のコンビニまでは車で40分ほど。その代わり村役場のコピー機と輪転機を住民が使うことができていた。機械は職員が操作するので、版下を見られることさえ我慢すれば、料金は高めだが、天皇制の学習会チラシやリニア反対の会報をせっせと刷った

ある日役場に行くと、総務課長に呼び止められ、4月からコピー機と輪転機の使用をやめるという。もともと商工振興が目的だが、交通事情もよくなったしプリンターも普及したから取りやめた?

詳しく聞こうとすると「宗像さん、会費集めてやってるんでしょ。印刷所にもっていけばいい。個人的なものに役場の備品を使わせるって変と思わない?」という。

「ぼくがやってる活動はいろいろあるんです。どれのことでしょう」

「……」

「村に反対のもの印刷させるなってだれかに言われました」

「なんとも言えない」

わかりやすい検閲だった。騒動記の村役場に言論の自由を。

「反改憲」運動通信No.11(2019.4.26)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。