最高裁申し入れと八丁堀の会

最高裁要請

共同親権訴訟の上告理由書を4月初めに最高裁に提出し、4月15日から最高裁判所前情宣を毎月始め、6月には署名を提出した。7月12日は4回目の最高裁行動で、申し入れを4人で行なった。最高裁では事件にかかっている案件について要請を受ける部屋が用意されていて17人まで入ることができる。担当者は事件係の町島さん。聞き役なのでひたすらメモを取っている。

ぼくは何度か最高裁の中に入ったことがあって、弁論も傍聴したことがある。西門側は通用門になっていて、昼休みになると職員が出てきてチラシを手渡すことができる。要請を受ける部屋もこちら側にある。事務棟の正面なのでマイクでしゃべると聞こえまくりだと思う。反対側のお堀端には最高裁裁判官の部屋が並んでいるという。こっちでしゃべると裁判官の耳にも入ると言われている。

この裁判は2019年に提起し、2024年で足掛け4年になり、1審、2審とも負けている。子どもに会えない親たちは、単独親権制度がおかしいからと法改正運動に注力してきた。できあがった改正民法はいかようにも解釈でき、結局最後は裁判官が決める、ということになっている。いままで裁判官が親子を引き離してきたのだから、運用に期待できると思っている人は裁判所利用者では多くはない。なので、改正前の現行法とその司法運用が違法だったと最高裁に言わせないと、司法運用は今まで通り、前例や裁判官の主観で引き離しを許すことになる。

具体的に言えば、養子縁組の同意権や居所指定権が憲法上の親の権利であることを司法が認めれば、連れ去りや養子縁組で親を入れ替える今の司法運用は違法となる。別居親のグループの中には、「難しいことわからない」と言いながら、司法官僚の手先となってぼくたちの裁判を批判してきた人もいる。一方で、意義を理解して署名を送ってくれる弁護士さんもいたりする。ぼくたちの申し入れも、人数は少ないが代理人弁護士といっしょに行っている。1審、2審で負けたのは、司法は下手人だから下級審で判断は出せなかったということなのだろう。

改正法案が国会で成立し、それについて調停で言及する職員もいる一方で、松本家裁のように人質取引について肯定し「それ前提で考えてください」なんて暴言を吐く家裁もあるので、それについて言及した。

「いくら長官が研修を強化しようと言ったところで、反省しないとそんなの無理でしょう」

と毎回言っている。次回は人数をもうちょっと増やしたい。

八丁堀で定例集会

毎月八丁堀でグループワークや自助グループ、学習会をする。昨日13日は人数が少なくて帰ろうかと思ってたら、親子ネットの定例会に出ていた仲間がやってきた。親子ネットは法改正を目標に掲げていたんだろうから、改正されて何で集まってるのかわからないけど、集まらないと不安なんだろうなとは思う。

ぼくは度々親子ネットを批判するけど、そもそも作った人間なので権利はある。親子ネットの名前、会報のタイトルもぼくがかかわっている。人のふんどしで相撲を取るそのままだし、入会案内の文章はぼくが書いたものだ。いくら市民運動は著作権フリーの部分が大きいとはいえ、ライターに対してなめすぎの泥棒根性はいただけない。

この会と分裂したのは、何だかとにかく会社組織や官僚みたいなこと言う人がやたらいて、市民運動の経験もないのに、代表のぼくに指導したがって、言うことを聞かないと会議で揚げ足をとるばかりで、うんざりしたからだ。当時の中心メンバーと新しい会(共同親権運動ネットワーク)を作ったのが実体だ。要するに追い出された。

官僚は自分たちが法律を作る際、当事者の支持を得ているという体裁を作る必要があるので、言いなりになる市民団体を物色し、白羽の矢を立てたのが親子ネットになる。だから法制審の委員にも選出されたわけで、別に団体の政治力が高いから、というわけでも委員の人品の問題でもない。なので、もともとこの団体は官僚に歯向かうということができない。

そもそも法制審で法案に賛成したのだから、その後のロビー活動も意味ないし、困った当事者が文句を言えば「我慢しろ」というのが役割ということになる。親子ネットがなくなれば、与党政治家と官僚は別の言いなりになる別居親団体を選任するだろう。

別に親子ネットに行く人がいてもかまわないけど、せっかく長野から上京した身としては出会える人が少ないと寂しいというのはある。司法にいじめられないだけの経験と力を付ける場というのはあったほうがいいので、ちょっとは役立てたらいいなとは思う。てなわけで来てくれてありがとう。この6月からメンズカウンセリング協会の認定を受けた。お金払ってみたよ。(2024.7.14)