山形県大江町でのカワウソ体験談

 夕方に山形県の方から電話があった。伊藤康博さんは今から20年ほど前のカワウソらしき動物の目撃情報を寄せてくれた。昨日テレビ番組でカワウソが出るものあったらしく、それで以前の体験を思い出し、ネットを検索してぼくのサイトを見つけたという。

 伊藤さんは以下のように目撃談を思い起こしてくれた。

「20年前の7月か8月。夏だったと思います。夜中の10時くらいに、近所の人が飼っている猟犬が吠えたので外に出て様子を伺いました。そうすると近くの側溝から3匹の動物がこっちに向かって走ってきました」

 「動物好き」という伊藤さんはある程度動物の種類を見分けることもできると強調する。

「タヌキでもハクビシンでもない。思い当たるのはカワウソです。カワウソの形態は理解しているつもりです。尻尾を入れないで1mほど。色は黒褐色でした。けっこう早かった」

 ニホンカワウソの場合、尻尾を入れて1m前後の個体が多いので、尻尾を入れないで1mとなるとかなり大きめの部類になる。3頭とも大きさは同じくらいだったという。3頭は伊藤さんのいるところを通り過ぎて、反対側にある大き目の側溝の方角へと消えていった。その先側溝の先1.5㎞ほどのところに、最上川の支流の月布川がある。当日は「月が出ていて明るかった」のを覚えている。足跡が残っていた。

 形状をカワウソの特徴をほのめかしながら確認すると、「尻尾は長くて3~40㎝ほどあった。付け根は太かったです。頭を下げて猫背でした。ほんとに一瞬で時間にすれば10数秒の出来事です。顔は見ています。カワウソしかありません」という。

 伊藤さんの家の近くは田んぼや家や工場がある、よくある「田舎の村」という。丘や果樹園もある。

伊藤さんの話を聞いて、「カワウソの可能性はあると思いますが、絶対カワウソとはぼくも言えません。近くだったら現場検証に行くのですが、遠いので機会がありましたら訪問させてください」と伝えて、カワウソ調査の仕方について一応一通り説明した。

本人は「絶滅しているとは知っていたのでまさかこんなところにいるはずはない」と考え、お連れ合いに言っても「酔ってたんでしょ」と否定され、誰にも言えなかったという。「今日聞いてもらえて胸のつかえがとれました」とすっきりとした口調で言っていた。

環境省がニホンカワウソを絶滅種にしたのは2012年。当時の絶滅の判断は、生息が確認された四国のカワウソの情報がないことが理由としている(実際は今に至るまで情報がある)。山形県立博物館のサイトを見ると、山形県では「大正時代まで見られた」という記述があった。ぼくのほうに入って来た情報では山形県からのものはなく、東北では十和田湖での目撃情報がある。

「貴重な情報をありがとうございました」と言って受話器を置いた。(2023.3.27)

茨木市でのカワウソ目撃情報、その2

3月20日に大阪府茨木市の池田さんという女性から、以下のメールが入った。

 @ @ @ @ @

突然のご連絡、大変失礼致します。

宗像様のブログ、2022年6月28日「カワウソ目撃@茨木市(大阪府)」を拝見し、私も茨木市在住で、この度カワウソを目撃したため、ご連絡差し上げた次第です。

今月3月9日(木)16:00頃、茨木川における●●橋周辺の河原にて、犬の散歩をしている時に、灰色がかった生物が川を泳いでいるのを発見しました。じっと目を凝らして見ていると、その生物は、陸に繋がる穴蔵のようなところになめらかに入って行き、一度こちらを振り返りました。その顔は紛れもなく、カワウソでした。私が好きなカワウソのキャラクターにそっくりで、口角が上がっており、とても可愛らしい見た目でした。

体長は60センチほどだったと思います。(1歳になる私の娘より少し小さいくらいでしたので、私の感覚的なものです)

尻尾はヌートリアより太めでした。

帰宅後主人にそのことを話すと、カワウソは絶滅していることを教わりました。主人に、ヌートリアと見間違えたのではと言われました。

しかし私はヌートリアは何度も目撃しており、カワウソと区別はつきますし、見間違いではないと思っています。

あの日以降、ほぼ毎日河原に通い詰めていますが、カワウソは目撃できておりません。

その間ヌートリアは何度かあります。

そして今日、同じように河原でよくお会いする近隣住民の男性に、カワウソを見たことがないか話しかけてみたところ、彼も見たことがあると言っていました。巣穴を作り生活しているようだと言っていました。

ただ彼の場合は、カワウソが絶滅していることを知っており、ヌートリアかもしれないのではっきりした事は言えないけど、とおっしゃっていました。

証拠の写真があるわけでもない、信じてもらえるわけがないと思っていましたが、私と同じように、茨木でカワウソを目撃したことがあるという、宗像様のブログを発見し、もし調査を続けていらっしゃるのなら、私のこれが目撃情報になればと思い、僭越ながらご連絡させて頂きました。

絶滅してしまったカワウソの生き残りが茨木川に生息していることを、願っています。

(一部改変しています)

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 後日電話で連絡し、詳細を確認しました。

 池田さんは以前からネットでコツメカワウソの動画を見ていて、今回目撃したことでニホンカワウソの写真も見てみたそうですが、どちらかというとコツメカワウソに似ていたということでした(ニホンカワウソはユーラシアカワウソと近いのですが、それについては知らないようでした)。どのカワウソかわからないものの、動物園でもカワウソは見ているそうです。

 2メートル先の至近距離で見ているようです。大きさ60センチというのは、サイズ的にはユーラシアカワウソよりも小さく、イタチが泳いでいるのもありえますが、上流から下流に泳いでいるのを見ているので、もっぱら川を横切るときに泳ぎを利用するだろうイタチとは違うようです。

気づいてから3~5メートルほどの川幅の、向こう岸の穴の中に消えていなくなるまで「賞味1分もなかった」。以前見たことがあるヌートリアとは違っていたので、「ワー」と声を挙げるとこちらを振り向き、2秒程度目があったそうです。その顔が、「口角が上がっていてにこっとしていて顔はカワウソ。佐保川で見た人が描いたイラストともよく似ていて、頭が平べったい。ヌートリアは見ていますが顔がかわいくない」

 目撃地付近は自然の護岸で、大き目のコイもいて釣りをしている人もいると言います。佐保川の目撃地点とはさほど離れていないので、この地域を生息場所とする個体がいるのかもしれません。(2023.3.22)

【プレスリリース】2月16日控訴審 「弁護士が選ぶ弁護士ランキング」1、2位の森元みのり、森公任(現法務省人権擁護委員)の面会交流妨害の違法性を問う本人訴訟

【控訴審第1回期日】2月16日(木)13:30~東京高等裁判所812号法廷

1審で行なわれなかった、森、森元の証人申請を行いました。

私・宗像は、元妻とその代理人が面会交流等を妨害した行為につき、本人訴訟で損害賠償請求を2021年1月に提起しました。2022年9月の一審判決(飯田地方裁判所、前澤利明裁判官)では宗像が一部勝訴しました。その後双方が控訴し、2月16日に第一回控訴審が予定されています。

【事件の概要】2021年1月15日、宗像は、当時15歳の娘との交流を妨害され囲い込まれたことを理由に精神的苦痛を被ったとして、273万円の慰謝料を求めて元妻と再婚相手、その代理人の森公任、森元みのりの両弁護士を、長野地方裁判所飯田支部に提訴した。

森氏らが代理人となった2020年7月から、面会交流中に元妻やその再婚相手が受渡場所に現れて、娘を連れ帰るようになり、その後2020年9月からまったく会えなくなった。その際、森氏らから、「〇〇さん(宗像の娘の名前)にはお会い頂けません」との通知が宗像に届けられていて、宗像は、元妻と再婚相手だけでなく、森氏らの行為も面会交流の妨害として訴えた。その後以後の連絡をしない通知が11月に宗像の元に届いた。また、元妻の再婚相手や森氏らは、面会交流中に父親の宗像が娘についていった行為を「つきまとう」と記載した書面を裁判所に提出しており、宗像はそれについて名誉棄損として、一連の養育権侵害、囲い込みの一環として被害を主張している。

元妻とその再婚相手は、2007年に宗像から娘を引き取った後、宗像の娘を代諾養子縁組によって、元妻の再婚相手の養子にしていた。娘が中学校に入学後、元妻らは代理人とともに進学先を隠し面会交流も短時間になった。面会交流中、元妻の夫が宗像を監視した。

【一審は代理人の違法行為を免罪】一審では、面会交流途絶後に、宗像の元妻夫婦が一切連絡をしなくなったことに対して、元妻夫婦のみに月に1度の面会交流の取り決め1回につき1万円の損害が認められ、信義則上の説明義務違反として計18万円の損害額が課された。ところが、元妻夫婦の代理人で、代理行為の連絡業務に直接従事した森、森元らの違法行為は認定されず、矛盾した内容になっている。

双方が敗訴部分を控訴しているが、被告4人はその後も決定を無視し一切の説明義務違反を怠っているため、宗像の請求する損害額は2022年11月までで573万4700円に積み重なっている。

*宗像は、2019年11月22日に提訴された、共同親権集団訴訟の原告。

*森、森元両弁護士は、家事事件について「国内トップレベル」をホームページでうたう森法律事務所に所属する。「弁護士が選ぶ弁護士ランキング」のそれぞれ2位、同1位であり、森は元東京家庭裁判所調停委員で、現在法務省人権擁護委員。森元みのり弁護士とともに、家事事件に関する著書多数。被告側代理人は森法律事務所の淺見宗市弁護士。

千葉家庭裁判所宛陳述書

この陳述書は、元妻が申し立てた面会交流決定取り消し調停・審判にあたり、作成したものです。担当は中山直子裁判官。元妻側代理人は、森公任・森元みのり弁護士。元妻とその夫、森・森元に対しては、飯田地方裁判所で養育妨害行為についての損害賠償請求をしています。

2022年4月11日

宗像 充

1 この間の面会交流

 この度、6月の決定を前に書面の提出の機会をいただき、ありがとうございました。せっかくの機会なので、現在の面会交流の実情と私の思いについて触れさせていただきます。

 現在私は月に1度決まっている面会交流日に子どもの暮らす家を訪問し安否を確認しています。待ち合わせ場所は幕張本郷の駅前の交番で、20分ほど待ってから、交番の相談員の方に話をして歩いていくか、タクシーに乗って家を訪問し、チャイムを押してXとY[子どもたちの名]の手紙を投函し、帰宅します。手紙の内容は、近況報告が中心です。

 交番の相談員のAさんも、私はここで娘と合流するようになってから事情を度々話してきたので顔見知りです。

「いつもお世話になります。今日も取り決められた日に娘を待っていましたが来ませんでしたので、これから家を訪問し手紙を入れて帰ると思います。先月も同じようにしました。多分何も起きないと思うのですが、何かあったらご迷惑をおかけすることになるかもしれません。そのときはよろしくお願いします」

それが私が昨日Aさんに伝えたすべてです。「ご苦労様です」とAさんは言って私を送り出してくれました。

 毎回友人のBさんが付き添いをしてくれます。何度かC氏[元妻の名]やD氏[元妻の夫]が面会交流中に交番に入って、そこで私と娘と引き離されることがありました。損害賠償を提起するとやみましたが、駅前で娘と合流すると、近くでD氏が監視していて、それは、Yが来なくなった後も2か月続きました。

何かトラブルがあったとき、不利になるのは子どもと離れている私のほうですし、私が感情的になっても止めてくれる人がいてくれたら心強い。Bさんは手弁当で、Yと会えなくなってから毎月のように来てくれています。Bさんは面会交流支援のNPOで支援員を何年も続けてくれている方ですが、そういう面でも子どもや別れた父母双方安心ができます。

2 司法に子どもを奪われた被害者

自分が娘の年ごろだったころのことを考えれば、親をうざったく感じる娘の気持ちはわかります。片親疎外には、あきらめずに顔を見せ続けるのが大事だとわかっていても、会えもしなくてこうやって長野からやってくることにどんな意味があるのか、自分でも心もとなくくじけそうになることはあります。そういうときBさんが、「やれることがあったら続けたほうがいいよ」と励ましてくれたことがあります。

Bさんは、ぼくが子どもと引き離されたとき、子どもの権利について活動する市民団体の中で出会いました。もう10年以上前のことですが、国連子どもの権利委員会に日本の実情を届けるその活動に参加していたそうです。

Bさんは、ぼくと同じように、子どもが小さいときに離婚で3人のお子さんと引き離された経験を持っています。その後、債務不履行の裁判で面会交流妨害の違法性を認定させたにもかかわらず、元妻の再婚によって、その後取り決めが取り消されました。それまでは自宅に何度か訪問していたそうです。しかし裁判所は、(法的にはありえませんが)家に近づかないようにとまで指示してBさんは子どもに接触すること自体を断念しました。Bさんは、ぼくといっしょに単独親権制度の違憲性を問う国家賠償請求訴訟の原告になってくれましたので、そのときにBさんの経緯について取り上げた新聞記事があります。ご参照ください。つきそってくれるのはご自身の経験も踏まえて友人として応援してくれているのだと思います。

 Bさんのお子さんはもう成人していますが、いまだにBさんとの再会は叶っていません。Bさんはいまもどこに住んでいるのか、戸籍の付表を取り寄せたりして、安否を確認しようとしています。孫もいるのがわかったようですが、会ってもいなくてそんな可能性もないのに、DVによる住所非開示の措置を子どもから出されたようで、いまに至ってまで子どもからの拒否が続いています。はじめて会ったとき、「親は子どものことは気にかかるもんだよ」と言っていたBさんです。いまは「おれもこの間まで体長が悪くて、年取って先も長くないから住所非開示した市役所に問い合わせてみる」と昨日は言っていました。いま現在この措置の違法性について各地で行政訴訟が起きていることは中山さんも存じ上げていると思います。

 Bさんは、司法によって子どもを奪われた被害者です。一度の取り決めの取消しがどのような結果を生むかを身をもって知っています。Bさんだけが例外ではありません。私はこれまで1000人以上の別居親と出会って、多くの相談を受けてきました。裁判所が当面の面会交流を取り決めずその後再開できるようになった事例は極めて限られています。月に1度2時間の決定を出され、その後中学校になって子どもの意思を理由に会えなくなった事例はあまりにもありふれています。弁護士がそのように知恵をつけているのは明らかです。

 先日私のところにやってきた母親は、父親が亡くなり父親の親族と親権者変更で裁判で争ったそうです。裁判官は彼女が子どもと引き離されていたことを知っていて、関係を取り戻しながらいっしょに暮らしたいという母親の願いを聞き入れませんでした。そのとき相談を受けましたが、10年かぶりに再度ぼくに連絡してきたのです。彼女は、孫が生まれ子どもから連絡が来たそうですが、娘とは連絡できてもなかなか会ってくれないそうです。父親の親族からは一方的な話だけを聞かされ、母親の顔に似ていることで度々いじめられたようです。そのことが障害になってなかなかすんなり母親に会うに至らないそうです。お母さんを慕いたいのに素直になれない。彼女も彼女の娘さんも、司法によって親子の時間を奪われた被害者です。

裁判所が決定した面会交流は、父母が別居している子どもにとって、とても大きな意味をもちます。父母の一方だけと一緒に暮らしている状態は偏った環境で、これは仕方のないことです。当然、子どもの視点もその偏った環境で育まれていきます。そのような中で、子どもに対して最低限用意してあげた機会が面会交流の決定です。この機会を「環境」の圧力に負けて縮減することはまったくの背理です。環境の圧力に押し流されて、裁判所が自ら確保した機会すら取り消してしまったらどうなるか。上記Bさんたちの例のように、親子はその関係性を取り戻すための自然治癒力すらも会得することもないまま、それぞれの一生を送ることになるかもしれません。

3 取り決めの意味

私の面会交流の決定は、会えてないなら意味のないものに、はたから見たら感じられるかもしれません。しかし私のいまの願いは、子どもに会いたいという気持ちよりも、むしろ娘に親の顔を見せてあげたい、という思いのほうが強いのです。Bさんも先の母親も、同じ思いだったんじゃないでしょうか。限られてはいても、司法の応援がこれまであったから続けられたことでもあります。

私は、母親やその代理人がいうように、子どもの気持ちや反発心をまったく理解しない、自分のことしか考えない父親だと、中山さんは感じられることでしょうか。たとえ自分のことで周りが騒がしくなり、わずらわしいなと思っても、月に一度、自分のことで遠くから足を運んできてくれる人の存在は、娘の成長にとって私はけっして無駄ではないと思い、毎月千葉を訪問します。そのことをわかってくれる人がいるので、Bさんに限らず、私たち親子のことを心配してつきそってくれる人たちがいるのです。そういう大人の存在は、Yにとって財産ではないのでしょうか。

私は、Xへの履行勧告を何度かこの間しましたが、説明もなく却下されています。Xは成人しました。Yはどうするか聞かれて、自分は聞かれない、というのはXにとって寂しいだろうなと考え、勧告を立てたにすぎません。

私もBさんも、そしてD氏も、子どもの権利条約にある子どもの意見表明権について、それは子どもの発言に責任を負わせることではなく、子どもの欲求表明に応答的関係を作ろうとする大人の義務だという、法学者の福田雅章さんから学びました。私の対応が殊更すぐれているとは言いませんし稚拙なところもあるでしょう。しかし、Yに不満があっても、それは親子関係の中で私が対処することで、その機会すら奪うことまで司法には本来権限はありません。Yの父親は中山さんではなく私です。それは私も含め、誰も変えることがでません。

この度、子ども代理人をつけるにあたり、調査官調査よりも丁寧に子どもの話を聞け、子どものプライドを傷つけないからというのが、中山さんの説明でした。その報告を見て私は呆れました。子どもが自分に不利になるようなことを言わないのは最初からわかっているにもかかわらず、父親への嫌悪感情のままにレポートにして、いったいどれだけ父子関係に利すると、子ども代理人は考えたのか。最初から結果はわかっているので不要な手続きだという私の主張を否定してまでもした結果がこれでしょうか。父親への嫌悪感情を示せば周囲の期待に沿えるということを子どもに再度学ばせることが、裁判所の言う子どものプライドを守るということでしょうか。

私が求めたとはいえ、決定に責任を持つ中山さんが娘に会いたいと呼び出したのです。子どもの進学先も問いたださず、子ども代理人には父親に何も伝えず娘を会わせ、今度は利害関係人と認めた本人を、税金で雇った子ども代理人の言葉で呼び出さない。正直裁判所がYに振り回されています。親としては申し訳ない気にもなりますが、裁判所はいったい何をしたかったんでしょうか。

私は、学校に行ったことを理由に何度も子どもの感情を害したと言われます。しかしCさんといっしょに住んでいたとき、私はXやYの園行事に出なかったことでCさんに異常なまでに罵られました。裁判所は最初の面会交流決定の高等裁判所判断で、双方の関係改善を図り面会交流を拡充するべきと書いています。Bさんは「そう書かれたら向こうが拒めば拡充できない。そういう決定よくあるよ」と指摘しています。その後裁判所は拡充について(回復ですが)「時期尚早」と繰り返し、今度は自分の決定を取り消すのでしょうか。

私はそんなことより、いまの決定を維持して、「遠くから毎月お父さんが来てくれるって素敵なことだね」というメッセージを司法が伝えることを選んだほうがよっぽどいいと思います。意図が伝わるか不安なら、中山さんが娘に会いにいってやってください。一人の人生を左右する決定をするということは、それだけ重いことなのです。

実子誘拐・共同親権に関する公正報道を求める共同声明

2022年4月4日に公表しました。
この声明は、ライター・ジャーナリスト5名で呼びかけ、呼びかけ人含め156個人・団体が賛同しています。
賛同者からのメッセージ一覧は、添付しておりますのでご一読ください。

この問題については、海外からも大きな批判が寄せられています。日本のメディアが無関心で委縮したままの状態だと、報道機関として読者や視聴者から信用されなくなると危惧し、今回の声明を公表しました。

多くの方が、実子誘拐・共同親権に関するニュースを見たいと期待しています。


【実子誘拐・共同親権に関する公正報道を求める共同声明】

 2022年2月21日、警察庁は各都道府県警宛に「配偶者間における子の養育等を巡る事案に対する適切な対応について」という文書を出しました。
親による子どもの誘拐について、場合によっては刑事罰の対象になることを示した判例とともに、同居時からの連れ去り、及び別居親による連れ戻しについて、被害の届出について適切に対処するよう求める内容です。
日本以外の諸外国では、“child abduction”実子誘拐として処罰の対象になる行為が、日本では放置されてきました。
この現状の中で、先の警察庁通知の持つ意味は大きく、内容の是非の議論はあるにしても、夫婦間の関係が悪化した場合において、どのような対処が法的に規制されるうるかについての規範の変更ともなりうるものです。
しかしながら、国民生活において大きな影響を与えるこの通知について、一部のネットメディアを除いて、その存在を公にして報じた新聞社、放送局は現在まで見当たりません。
過去、実子誘拐や共同親権についての記事が掲載され、番組が放送されると、大量の苦情がメディア企業に寄せられ、その中でネット上の記事が削除されることも見られました。問題となる記事や番組は、男性が加害者、女性が被害者という従来の報道姿勢に挑戦するものです。
また先の通知に関して報じたネット記事が掲載されると(「AERA」朝日新聞発行)、修正されたことが記事中に明示されました。この記事に関して、詳細な正誤表がSNS上に出回り、記事を残すために言い回しまで忖度する編集サイドの姿勢がうかがい知れます。
これからの社会で、どのような制度や社会認識が作られていくのか、受け手が判断できるよう賛否両論についてメリット、デメリットを適切に報じ、さらにそこで出された論点の妥当性について評価しながら議論に資するのが、報道機関としての役割です。
にもかかわらず、ことこの問題については、苦情が来そうなので触れない、というイージーな判断を報道の公共性に優先する大手メディアの姿勢は明らかです。
このような姿勢が変わらなければ、公正な報道を続けようと奮闘するネットメディアの記事も孤立します。もはや報道機関全体が信用を失墜し、その役割を果たせなくなるのではないかと私たちは危惧しています。
社会にタブーを広げているのは、口封じのためにあなた方の会社に苦情を入れる人たちであり、同時に、マスメディアで働くあなたたち自身です。双方の主張の違いを人権侵害行為を報じない免罪符にしてはなりません。
私たちは新聞社や放送局が、男性を加害者としてのみ扱う報道姿勢を改め、実子誘拐や共同親権についての報道について、もっと積極的に取り上げることを求めます。
それは伝えるべきことを伝えるという本来報道に求められる役割にほかなりません。

【賛同者 156個人・団体】浅井果林・秋野隆博・新しい親子交流Promotion
Organization・浅井英之・天辰康介(会社員)・雨谷康弘(一般財団法人国際福祉人権研究財団副理事長)・安藤信明・飯野昇・生井栄治(自営業)・石井発雄(会社役員)・石井政之(ノンフィクション作家)・今井美奈(会社員)・織岡謙太郎・猪爪直樹(会社員)・稲坂将成(弁護士)・稲坂将成法律事務所・井上森(自立障害者介助者)・斎部サルマーン公司・上田ハル子・宇山祐明・江邑幸一(地方公務員)・おおしか家族相談・大鹿の十年先を変える会・大隈新吾(会社員・人材コンサルタント)・大橋達矢(会社員)・奥原聡志(会社員)・尾﨑全紀・尾崎保・長田政江・越智康二・小野寺淳・小畑徹宗・小畑ちさほ(フレンズ英語主宰)・親子交流促進協会・親子ネットNAGANO・笠牟田卓也(子供の父親)・門屋太郎(会社員)・角谷知泰(理事長)・カトリック高円寺教会正義と平和協議会・勝又美保(スクールカウンセラー)・金丸賢司・金丸宗・北埜弘也(一般人)・岸本佑(会社員)・北條康雄(公務員)・北野寛三・木村尚平(医師)・共同親権運動・国家賠償請求訴訟を進める会・楠木奈奈・工藤裕加(パートタイマー)・来栖香(NPO法人パノラマ)・黒木一也・桑添泰嘉・古賀礼子(弁護士)・後藤堅治・後藤友基(息子2人を連れ去られた年下パパ)・後藤八重子(主婦)・小島太郎(合同会社小島事務所代表)・子育て改革のための共同親権プロジェクト・子どもに会いたい親の会・子どもの権利条約親子国賠・桜井裕也(会社員)・貞村英彰(行政書士)・佐々木真一・笹野将志・佐藤亘(会社員)・佐野浩史(子どもに会いたい親の会代表)・沢田建(会社員)・篠原昌史(子供に会いたい会社員)・島田英雄(会社員)・渋谷知樹(医療従事者)・新毅夫(会社員)・白井勇・鈴木愛美(連れ去られ経験者)・菅原正義(会社員)・杉藤孝・鈴木幸雄(会社員)・角拓夢(会社員)・関根康記(会社員)・添田岳秀(そえだデンタルクリニック
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