昨日はNHK第1のNらじの出演で渋谷のNHKまで行った。今回は法務省が共同親権について検討する、という発言を受けて、共同親権について取り上げたいということで連絡があった。
いろいろ事前に打ち合わせて、生放送のため渋谷にGO!
ところが、大鹿村は一昨日から村に通じる川沿いの道路が落石のため通行止め。しかたなく分杭峠を越えて駒ケ根からバスに乗る。バスの時間に間に合わないかも、とかなり飛ばす。追い越した方、すいません。
スタジオに入る前に、上野さんとディレクターと打ち合わせる。議論を促す番組なので、共同親権についての疑問も聞くことになります、ということでした。
うちにはテレビがなく、山奥なので電波も入りにくく、そのためNHKのラジオは外界からの数少ない情報源で、Nらじも聞いていた。声しか聴いたことない人が前に座っていて、「ぼくも子どもに会えなかったんです」と言ったときに、目の前に座っていた黒崎さんの驚き顔が忘れられない。
番組では言い足りない部分も、余計だったかなと思う部分もいろいろあったけど、先日の朝日放送も含め、とにかく共同親権が正面から議論されるようになったのは歓迎。
言い足りなかったのは、子どもと配偶者が住所不明になって、DVと申し立てられている、というときの事情。
これは「DVだから仕方がない」ということではない。というのも、申し立てがなされれば緊急措置で住所秘匿がなされるけど、この措置は相談履歴で発動され、撤回が事実上できない。だから、実際にその方がDVかどうかということとは直結しないのだ。
よく「DV男は自分の加害行為がわかってない」と共同親権や面会交流に反発することがある。だけど、手続きをすっ飛ばして他人の権利を損なっていい、ということを主観だけで正当化することはできない。この辺のまともな議論はそろそろ公の場でしていかないとならない。
またもめ続けている夫婦が共同親権でほんとにできるのか、という質問もあって、これはこれで当然の質問。
制度の問題としてぼくも上野さんも答えたが、結局、どんな制度であっても、多様な家族のあり方を認める支援がなければ機能しない。これは根本的には親権の有無とは実は関係ない。ぼくも非婚の父なので、親権はなかったが、別に親権が欲しくて発言してきたわけではない。親としてまともな扱いをしてほしい、差別はしんどい、と言ってきただけだ、
法的にも、実際の手助け、という面でも、子どもから見たら離婚は家が二つになること、その事実を踏まえた社会づくりに踏み出すかどうかの私たちの選択ではないでしょうか、というのが正解だったかもしれないね。