拝啓 信濃毎日様「パパもママも」は当たり前のこと

信濃毎日に投書(不採用)。間違いを認めない新聞。

信濃毎日新聞の社説「離婚後の親権 子どもの権利軸に議論を」を読んだ。

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2022072101063

ぼくは、婚姻外の単独親権制度を残す現行民法が憲法違反であり、国の立法不作為の責任を問うた共同親権訴訟の原告の一人だ。

「家父長制の下で親の強い権限を認めた戦前の民法の規定がほぼそのまま残った」と社説は言う。実際には1957年の日本国憲法の施行によってそれまで父にあった親権(単独親権)を婚姻中のみ共同親権にした。婚姻外の単独親権制度こそが家父長制の名残だ。事務手続きが遅れたので、58年の新民法の施行前「日本国憲法の施行に伴う民法の応急的措置に関する法律」が暫定的に施行され、このときは婚姻内外問わず共同親権となっている。当時、大阪家庭裁判所家事審判部は「苟も保護を要する子供に対しては原則として全ての親に親権を与え、専ら子の利益の中心にことを考えようとした」(決議集)とこれが子どものための改革であることを述べ、「両性の本質的平等旧来の家族制度の打破」が目的としている。

子どもは両親から生まれるのが当たり前であり、それを保障するのが共同親権だ。海外でも共同親権は主流であり、DV施策は日本より刑事介入が徹底している。信濃毎日の主張は、男女平等に反するのではないか。(2022.7.23)